失われた時のカフェで



4人の語り手によって描き出されていく謎めいた女性。
この物語は、4人の視点からなっている。 一人目は、鉱業学校に通っていると自称する若者。15から…

本が好き! 1級
書評数:2948 件
得票数:61199 票
ホラー以外は、何でも読みます。みなさんの書評を読むのも楽しみです。
よろしくお願いします。



4人の語り手によって描き出されていく謎めいた女性。
この物語は、4人の視点からなっている。 一人目は、鉱業学校に通っていると自称する若者。15から…



自由であることを求めるマイケルの果てしない旅。
ケープタウンで庭師として何とか働けていたマイケルだったが、内戦で都市は疲弊し、いつ職を失うかもわから…




こんなにも詳細に、こんなにも優しいまなざしで描かれていく四季の移ろい。作者の、自然への深い愛を感じます。
作者は、ベルギー国内を南西から北東に流れるスヘルデ川の下流域、フランドル地方の港湾都市アントウェルペ…



アーサー王物語詩とマザーグース、イギリスを代表する二つの韻文をモチーフにしたミステリ。
投資信託会社社長のレックス・フォテスキューが、ロンドンにある会社の社長室で紅茶を飲んだ直後に苦しみだ…





イラン・イスラム革命に翻弄された一家をマジックリアリズムで描いた心に残る作品。
図書館の新着本コーナーにあったのでかりたのだが、今年一かもしれない、と思えるすごい本だった。 …




戦後の混乱期、孤児たちと共同生活を送った阿部轍正。彼と孤児たちの戦後史。
上下巻の書評です。 平成6年、大阪の十三・淀川の近くに建つ骸骨ビルと呼ばれていた杉山ビルの住民…




平城京が造られた謎に迫る歴史ミステリ。
天智天皇の御代、有力貴族貴族であった阿倍比羅夫は白村江の戦いの敗戦の責任を取らされ、安倍家は権力争い…



アメリカを旅する十代の女の子二人。共感できる人も、できない人もいそうな、ロードノベル。
アメリカで両親と暮らす14歳の礼那と、アメリカの大学に留学することになっている礼那の従姉17歳の逸佳…




謎の少女が体験したことのあまりの重さと、彼女を支える一家の愛の深さ。
第一次世界大戦最中の1915年5月、イギリスシリー諸島のブライアー島に暮らす少年アルフィは、学校をサ…



幸福とは何かを探し求める旅、その行方は?
サミュエル・ジョンソンは、18世紀のイギリスの文学者で、「文壇の大御所」と呼ばれ、親しみを込めて「ジ…



ブランディングズ城を舞台としたウッドハウスの名物シリーズ。第1作となる本作品が、ようやく読める!
ウッドハウスのコミックは、お馬鹿な貴族と彼の執事ジーブスが騒動を繰り広げるジーブスシリーズと、エムズ…



ブッツァーティらしい、ちょっと癖のある36の物語。
『動物奇譚集』は、ブッツァーティ没後に出版された、動物が登場する36篇の短篇小説と動物をめぐる記事や…



パリの地下で起きた猟奇的な殺人事件を描いたミステリ。
パリの地下は堅く厚い岩盤層で、古くからパリの街は地下から切り出した岩石で建物を築き上げるという自給自…



幾重にも絡み合った事柄が引き起こした何とも複雑な事件を描いたミステリ。
15年前、高校の校舎脇で女性教師が死亡しているのが発見されたが、失恋を苦にした屋上から飛び降り自殺と…



理想郷を求める者と今の幸福を求める者の物語
作者のウィリアム・モリスは、イギリスヴィクトリア朝の詩人で、社会主義運動家として知られ、革命なったあ…





チェーホフの、大人のための絵本。
チェーホフは、戯曲以外にも、以前書評をあげた『ねむい』のような短編を幾つか書いている。この『ロスチャ…




今野敏の新シリーズは、ちょっと今までと雰囲気が違う!
本作品は、探偵・石神達彦を主人公とする新シリーズの第1弾だ。 アメリカで情報局の特殊任務に携わ…




相続するのは、何も金銭や土地だけではない。南仏の、不思議な遺産継承物語。
南仏プロヴァンス地方の豊穣な地に伯父たち一家と暮らしていたマルシアルは、ある日、母方の血筋であるマリ…



少年期を終えようとしているパスカレ少年の孤独を描いた2篇。
「バルガボ」のパスカレは13才になっている。2年前にマルチーヌ伯母さんが、それからすぐに犬のバルボッ…




パスカレ少年シリーズの第3作は、「黄色い雨」を思い出させる、哀しくもノスタルジックな物語。
夏休みがあと3週間となったとき、マルチーヌ伯母さんは、生まれ故郷ピエルーレ村に帰り、生まれ育ったテオ…