カラマーゾフの兄弟―まんがで読破




言わずと知れたドストエフスキーの代表作、の漫画版。原作は読んだことがありません(汗)十九世紀後半のロシア、貴族などの特権階級が搾取する不平等社会。信仰、死、貧困、親兄弟など深いテーマを含む人間ドラマ。
淫蕩な父フョードルと個性的な三兄弟。気性が荒い退役将校の長男ミーチャ、インテリで無神論者の次男イワン…

本が好き! 1級
書評数:1820 件
得票数:18428 票
本は飲みもの。一日一冊飲む本読みです。朝は珈琲を飲み、昼は本を飲み、夜は芋焼酎を飲む。積ん読山が高くなる一方で悩ましい... 晴耕雨読の暮らしを夢見る四十代。よろしくお願いします。




言わずと知れたドストエフスキーの代表作、の漫画版。原作は読んだことがありません(汗)十九世紀後半のロシア、貴族などの特権階級が搾取する不平等社会。信仰、死、貧困、親兄弟など深いテーマを含む人間ドラマ。
淫蕩な父フョードルと個性的な三兄弟。気性が荒い退役将校の長男ミーチャ、インテリで無神論者の次男イワン…




タイトルにやられました。軽いノリで手にしましたが、極めて真面目な一冊でした。絶滅生物はクローン技術で蘇るのか?という第一線の研究を楽しもうと思ったのですが、軽いノリで楽しめる一冊ではありませんでした。
マンモスは現代に復活することができるのか?まるで映画「ジュラシックパーク」の世界ですね。実際に、所々…




藤子・F・不二雄が送る異色の短編集です。タイトルの作品「ミノタウロスの皿」目当てで手に入れました。いやぁ、なかなかシュールな作品たちが揃っていますね。一番の傑作はお目当ての「ミノタウロスの皿」でした。
読もうと思ったのは妻が娘に話していたのを聞いから。何だか気になる話です。人類は牛を食べて生きています…





ルポライター、イラストレーター、おまけに装丁家(製本)でもある内澤旬子さんが、屠畜という仕事を視覚に訴えて伝えることで、屠畜に対する忌避感を軽減しようという想いを乗せたのが、この『世界屠畜紀行』です。
屠畜が差別に直結するわけではありませんが、多くの国で屠畜をする人々が差別を受けている事実が垣間見られ…




歴史を振り返ると、戦争や虐殺が起こる裏には必ずといっていいほど、その主体を対立させて緊張関係に導こうとするものが存在する。それが本書の主題であるルシフェリアンだとしています。彼らは何者なのでしょうか。
どうもトンデモ本の匂いがします。このような時は佐藤優に当たるのが常。幸いなことに佐藤優と著者ベンジャ…




サスペンス・スリラーの第一人者として名高いウィリアム・アイリッシュの短編集です。冒頭に収録されている「消えた花嫁」がお目当て。別訳の「アリスが消えた」も合わせて読んでみました。いやぁ、おもしろかった。
毎週日曜日の日本経済新聞で、小説家の有栖川有栖が「ミステリー国の人々」という連載を持っています。先週…



![あしたは戦争: 巨匠たちの想像力[戦時体制]](https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/51v7kBE1mJL._SL160_.jpg)
戦争体験世代によるアンソロジー。戦争に限らず「いつこんなことが起きてもおかしくない」という題材をもとに書かれた小説たち。現実が物書きの想像力に追い付くのか。それとも現実はそれより遥かに飛んでいるのか。
小松左京「招集令状」 ある日、会社の同僚に招集令状(赤紙)がやってくる。次々と引っ張られていく若者…





創価学会名誉会長である池田大作が、世界の大学や創価大学で行ってきた講演を佐藤優が解説しています。池田大作を持ち上げ過ぎと思う場面はありますが、かかっているバイアスを補正してくれるのは間違いありません。
佐藤優でなければ読まない本です。創価学会、公明党、池田大作に対する関心は、すべて佐藤優の影響です。世…




「特殊特許」って何だろう!?とワクワクしながらページをめくると、なんと「筆者が勝手に呼んでいる個性的な特許」のことだった。特許のプロである著者が「おもしろ特許」と認定した特許の数々が紹介されています。
では、個性的な特許って何だ?ということになりますよね。発明者や出願者が普通じゃない。技術の内容が普通…




長いまえがきで始められ、長いあとがきで終わる、佐藤優が過去に書いた作品の内容をすべて繰り返し言及したものが、この『宗教改革の物語』です。佐藤優が考えている事柄のほとんどすべてがこちらに書かれています。
まえがきは佐藤優の出自、戦時下の沖縄で母親が経験したこと、東京拘置所の独房で過ごしたことも含めた社会…




久し振りにHONZを覗いたらこいつを見つけました。表紙のヴィヴィッドなグリーンが目を引きます。副題は「性的器官はいかに進化したか」ときた。いかにもHONZが紹介する、何ともそそる副題ではありませんか。
オスとメス。何が何でも受精させたいオスと、気に入ったオスの精子しか受け入れたくないメスとの攻防。同じ…




『世界の秘境案内』で紹介されていた「アルコー延命財団」の、元職員による内部告発本がこの『人体冷凍』です。メジャーリーガーだったテッド・ウィリアムスの頭部が冷凍保存されている施設。その恐るべき実態とは?
先に読まなければならない本があるにもかかわらず、好奇心に勝つことができず手にしてしまいました。この財…





東日本大震災で海に飲まれてしまった町。何もかもが無くなってしまった。学校も、スーパーも、ぼくんちの缶詰工場も・・・工場を応援する人の輪が広がる。がんばれ石巻!!きぼうの缶詰ラーメン。実話に基づく絵本。
木の屋石巻水産という実在の缶詰工場がモデルになっています。お話に出てくる、経堂にある石巻のサバ缶ラー…




プルーストの超大作『失われた時を求めて』を一冊にまとめてしまうという暴挙に出た(笑)『失われた時を求めて全一冊』です。読むか読むまいか迷っていたのですが、折角ご縁があったので読んでみることにしました。
『失われた時を求めて』は老後の楽しみに取っておこうと思っていました。まぁ、老後の楽しみというよりも、…



ギリシア人から相手にされなかったローマ人。ギリシア人は短距離走者であり、ローマ人は長距離走者だった。ローマ人など視野外だった時代のギリシア人を書きたいという動機から生まれた『ギリシア人の物語』第一巻。
副題は「民主政のはじまり」です。執筆の第一の動機が『ローマ人の物語』全十五巻に費やしたうち、ギリシア…




原題 The Amoeba in the Room は「どこにでもいるアメーバ」といったところ。微生物はあらゆる場所に存在している。生命体は微生物のモザイク。それをこの『生物界をつくった微生物』は教えてくれます。
同じ訳者による『ふしぎな生きものカビ・キノコ』と『チョコレートを滅ぼしたカビ・キノコの話』が気になり…




副題「人間は宇宙で何を食べてきたのか」とあるように、宇宙食開発の遍歴を著したのがこの『宇宙食』です。もう少しタイトルを捻っても良さそうなものですが(笑)まぁ、こうとしか付けようがなかったのでしょうね。
さて、宇宙といえば、まず思い浮かべるのが旧ソ連のガガーリン少佐でしょう。ヴォストーク一号に単身搭乗し…




立入禁止エリア、未承認国家、秘境、廃墟や遺跡など、世界の辺境をカラー写真で案内してくれる写真集が、この『世界の辺境案内』です。思いのほか惹かれる辺境が多くありませんでした。が、強烈なものは強烈でした。
立入禁止エリア、軍事基地や研究所など、壁やフェンスを隔てた向こう側にある、特別な許可を得た人間しか足…



![百年の愚行 ONE HUNDRED YEARS OF IDIOCY [普及版]](https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/5160BTEVGKL._SL160_.jpg)
科学技術と産業が飛躍的に発展した二十世紀は「創造と革新」の世紀である一方、それは「破壊と愚行」を伴う世紀でもありました。ヒトという種が増大した結果として塗り替えられた地球の姿がここに収められています。
文字を追うだけでは得られないことが世の中にはたくさんあります。だから、その場所に足を運ばなければなら…




ヒトのオスにはちと厳しいが、ネコとイヌには惜しみない愛情を降り注ぐ、米原万里のネコイヌエッセイ『ヒトのオスは飼わないの?』です。久し振りに米原万里を読みました。解説は後を託されたシモネッタ田丸公美子。
シモネッタの名前に恥じない名(迷)解説です。文庫本の解説を頼まれた際に米原万里から「解説と批評を混同…