カラマーゾフの兄弟 5 エピローグ別巻 (5)





ドストエフスキーの代表作「カラマーゾフの兄弟」亀山郁夫訳のエピローグ別巻です。二千ページに渡る物語がいよいよ完結しました。本当であれば続編としての「第二の小説」につながるはずだったのですが。誠に残念。
ドストエフスキー自身がまず始めに、大切なのは続編つまり「第二の小説」であるとしています。この物語の十…

本が好き! 1級
書評数:1820 件
得票数:18428 票
本は飲みもの。一日一冊飲む本読みです。朝は珈琲を飲み、昼は本を飲み、夜は芋焼酎を飲む。積ん読山が高くなる一方で悩ましい... 晴耕雨読の暮らしを夢見る四十代。よろしくお願いします。





ドストエフスキーの代表作「カラマーゾフの兄弟」亀山郁夫訳のエピローグ別巻です。二千ページに渡る物語がいよいよ完結しました。本当であれば続編としての「第二の小説」につながるはずだったのですが。誠に残念。
ドストエフスキー自身がまず始めに、大切なのは続編つまり「第二の小説」であるとしています。この物語の十…




ドストエフスキーの代表作「カラマーゾフの兄弟」亀山郁夫訳の第四巻です。クライマックスに向けて物語は疾走してゆきます。父親殺しの嫌疑で逮捕されたミーチャの運命やいかに。アリョーシャとイワンにも注目です。
第四巻は本文が六七〇ページ超とますます過激なボリュームに(笑)愛用のマジックテープ付きブックカバーが…




副題に「すてきな女性のための上級マナーレッスン」とありますが、これを女性だけに留めておくのはもったいない。すてきな男性になれるよう、我々男子も塩月弥栄子先生から上級マナーを学ぼうではありませんか。
「あほうかしこ」って何でしょう? いつも控え目で、可愛らしく、自分から知識をひけらかすことはないけれ…




ジャガイモ、好きですか? 私は大好きです。肉じゃが、ポテトサラダ、フライドポテトなど、煮ても蒸しても揚げても焼いても良し。本書はジャガイモと人間との歴史、まさに「ジャガイモのきた道」を綴るものです。
副題に「文明・飢饉・戦争」とあります。これは本書を読む上で大切なキーワード。ジャガイモは戦争や飢饉な…




ワノフスキーという人物を初めて知りました。半世紀近くを日本で過ごした亡命ロシア人。革命家であり、ソ連共産党の前身になった政党の創設メンバー。本書は、そんな彼の古事記研究とその人物像を分析したものです。
すみません。告白すると、ワノフスキーの古事記論には余り興味を持ちませんでしたし、読み終えてからも持つ…




「缶詰blog」で日本ばかりか世界中の缶詰、また缶詰工場を紹介し続ける「缶詰博士」黒川勇人氏。そんな彼が極上のおつまみ缶詰をこれでもかとばかりに紹介しています。いやぁ、缶詰の世界って奥が深いですね。
本書は2009年初版発行とやや時間が経っているので、いまだに「缶詰blog」が書かれているのか心配に…




やや重たそうなので、なかなか手を付けることができませんでした。本文は250ページない程度のボリュームですからさらっと読めるかとおもいきや、消化するのに一苦労。移民に焦点を当ててアメリカを見る一冊です。
手を付けたきっかけは紹介した宮家邦彦の『日本の敵』です。よみがえる民族主義に備えよと訴える一冊。多数…




今後、中国が巻き起こすであろう東アジアにおける大きなうねり。それに悩まされ続けることになるであろう日本が「生き残る」ためには何が必要なのか。よみがえる民族主義。日本が備えるべきこと、日本の敵とは何か。
著者は元外務省のが宮家邦彦。安倍晋三が信頼を寄せる「本物のインテリジェンス」と紹介されている。キーワ…




ドストエフスキーの代表作「カラマーゾフの兄弟」亀山郁夫訳の第三巻です。第二巻ではすっかり鳴りを潜めていた長男のミーチャ(ドミートリー)が暴れまくります。この作品で一番好きなのはミーチャかもしれません。
鳴りを潜めていたというのは違いますね。第二巻に登場しないだけで、実際は縦横無尽に暴れまくっていたわけ…




『自由の奪回』として一九七九年に出版されている原著の新訳です。最近は訳者あとがきから読み始めるのが常ですが、いやぁビックリしました。前訳者に対してものすごく挑戦的です。何を言っているのかわからないと。
翻訳本のわかりにくさや読みづらさは覚悟している。わからない本をわからないなりに読み上げるのを得手とし…




世界遺産、それは地球上の貴重な自然や文化財を国を超えて守って未来へと遺していこうという取り組み。実態はさておき、優れた観光地に与えられる栄誉ではありません。そこを承知の上で観光客目線で評したのが本書。
いいんじゃないでしょうか。世界遺産に行こうという人の九分九厘が観光で行くのでしょうから。私がブレーキ…





ピラミッド建造から明治維新まで、新聞形式の見出しと記事とで伝える、古今東西のありとあらゆる歴史上の出来事。歴史の流れと世界の動きが一覧できる、空前絶後、驚天動地の人類史縮刷版。ほぼ、帯からの引用です。
ある読書仲間のレビュー(二〇一二年に出された「決定版」)を見て興味をそそられました。さかのぼると二〇…





ドイツとソ連に挟まれたブラッドランド(流血地帯)で虐殺された恐るべき数の民間人。二十世紀最大最悪の愚行を丹念に掘り起こした先にあったものは政治的にあまりにも不都合な真実だった。下巻の結びが素晴らしい。
上巻に続いて、虐殺の実態が淡々と綴られる。グレーゾーンもない、境界領域も終焉もない、黒に黒を塗り重ね…




ドストエフスキーの代表作「カラマーゾフの兄弟」亀山郁夫訳の第二巻です。神は存在するのかしないのかという「カラマーゾフの兄弟」の中心テーマのひとつである神学的論争。その要がこの第二巻に集約されています。
次男のイワンが語る「大審問官」の物語である第五編「プロとコントラ」と、若きゾシマ長老の物語である第六…




マリア・マルタ・クウネル・グロソ、食べものと本が大好きな、ポルトガルからきた貧乏で食いしん坊な女の子。お金はなくても丁寧に。おんぼろアパートで、慎ましくもエンゲル係数高めの一人暮らしを満喫中。第八巻。
この漫画の特徴は、その時々のテーマにひも付けた本が時たま登場すること。これを楽しみにしているのですが…




副題にある通り、ヒトラーとスターリン(上巻を読んだ限りはスターリンとヒトラー、としたほうが良いかもしれません)が起こした大虐殺の真実を明らかにしたものです。タイトルのブラッドランドが意味するものとは?
ブラッドランド(Bloodlands)は著者ティモシー・スナイダーの造語かもしれません。邦訳では「流…


第154回の芥川賞受賞作です。新刊を買って読みました。図書館を利用したらいつになるかわからないので。そこまで読もうとする理由はありませんが、手に入れなければならない理由ができたので、新刊を買いました。
著者の本谷有希子(もとやゆきこ)さん。調べてみると様々な肩書きが。劇作家、小説家、演出家、女優、声優…




オランダ人ジャーナリストによるメディア論。一人のジャーナリストとして、大手メディアの問題点を挙げ、そこから抜け落ちてしまっている断片を埋めて、発信される情報に対する姿勢について示唆を与えてくれている。
オランダで出版されたのは二〇〇六年夏、日本での出版は二〇一一年冬、日本語版に向けて、まえがきとあとが…




まんがで読破シリーズ「カラマーゾフの兄弟」を読んで、こりゃあ原作も読んでみなければと思いました。たまたま、この光文社古典新訳文庫の一巻と二巻が積ん読されていたので。まずは亀山問題を知ることになります。
亀山問題とは何なのか。少し調べた私の解釈を平たく言えば、読みやすさを重視した亀山郁夫の新訳に対する誤…




脳神経科医であり、作家として数多くの医学エッセイを残したオリヴァー・サックスの自伝です。映画「レナードの朝」の原作者といえば最もわかりやすいでしょうか。二〇一五年に没。書くことがとても好きな人でした。
本書を読んで、無性に「レナードの朝」が観たくなったので久し振りにレンタルショップへ行きました。旧作だ…