おいしい昆虫記 (Natsume-sha Science)



419種の虫を食べつくしたという「蟲ソムリエ」が、おいしい昆虫ベスト10を紹介しています。
筆者のいう「おいしい昆虫ベスト10」とは次の虫たちです。 1位 トビイロスズメの幼虫、前蛹:茹…

本が好き! 1級
書評数:782 件
得票数:15537 票
後期高齢者の立場から読んだ本を取り上げます。主な興味は、保健・医療・介護の分野ですが、他の分野も少しは読みます。でも、寄る年波には勝てず、スローペースです。画像は、誕生月の花「紫陽花」で、「七変化」ともいいます。ようやく、700冊を達成しました。



419種の虫を食べつくしたという「蟲ソムリエ」が、おいしい昆虫ベスト10を紹介しています。
筆者のいう「おいしい昆虫ベスト10」とは次の虫たちです。 1位 トビイロスズメの幼虫、前蛹:茹…




植物は、動物と随分違って、動かず、しゃべらず、食べない。その一方で、栄養を自分で作り、体の一部が失われても復活するなど、動物には真似のできない能力を持っていると、著者はいいます。ユニークな植物論です。
この本の内容は、次の通りです。 はじめに 第一章 植物の長寿 (一)草花の芽と花のい…




近頃、あまり見かけなくなった、「ツバメの世界」を第一線の研究者が解き明かしています。
今、住んでいる町にあるJRの駅には、数家族(?)のツバメが、巣をかけています。ちょうど今頃は子育て真…




昆虫少年だった筆者は、後に文化人類学者となり、自らの原体験ともいうべき昆虫との出会いから、未知なる生命の世界にいざなってくれた、14人の師への架空の手紙をまとめたという不思議な本です。
筆者が手紙を書いた14人の師と、それにまつわる昆虫などに関する表題は次の通りです。 ・アンリ・…




「サクラ」という字に懸けて、日本人は、「花見」と解くが、欧米人は、「サクランボ」と解きます。こちらは専ら、花を愛で、あちらは、その実を味わいます。その桜について、アメリカ人の二人の教授が書いた本です。
「サクランボ」の生産量について、ベストテンが出ています。それによると、次の通りです。(2016年、単…




戦前まで、秋田県田沢湖に生息していた「クニマス」は絶滅したと考えられていました。それが、2010年に山梨県の西湖で再発見され、当時大きなニュースとなりました。それまでの経緯を克明に描いたのが本書です。
著者は、京都大学名誉教授、専門は魚類学です。クニマスが(再)発見されたいきさつについて、次のように書…




朝日新聞の科学記者である筆者が「でたらめワールド」を「乱数」という切り口で読み解いた本です。
「でたらめ」を、悪者にしないで、そのつかい方によって、不良品を減らしたり、暗号の基礎となったりして、…





日本の地名はおかしいという本は沢山出されていて、そのような地名を生み出しているのは、地名行政のシステムにあり、地名が日本人の共有財産であり、貴重な歴史的文化遺産であることを考えようとして書いています。
固有名詞の代表は、人名と地名ですが、人間も土地も元来固有名詞を持って現れたわけではありません。そのた…



郵便番号からマイナンバーまで、私たちを取り囲む数々の番号の起源から裏事情までを徹底調査した、マニアックな本です。
もともと化学の研究者であった筆者が、化学の基礎である「周期表」は、まさしく元素が1番から順に並んだも…




「調査のデザイン」を中心に据えて、複雑な世界における問題の解決法として、調査の方法を実践的に解き明かした本です。2004年に出した『自分で調べる技術―—市民のための調査入門』の全面改訂版にあたります。
調査の設計から、文献・資料の扱い方、聞き取りの方法、データの整理、発表や執筆まで、練習問題を交えなが…




何故「東大と猫」ではなくて『猫と東大』なのか? 天下の東京大学の先生方が、猫について古今東西、縦横無尽に書き、語り、そして写しています。これも、大学の「アウトリーチ」の一環とすれば、秀逸だと思います。
大学構内に棲息しているヒト以外の哺乳動物の中で、一番目につくのが、ネコであり、その猫を愛し、猫に学ぶ…



地球上で名前が付けられている生物は180万種以上、うち動物は約130万種だそうですが、まだ名前がつけられていない未知種は、その倍以上と言う専門家もいれば、1億種以上と見積もる専門家もいるそうです。
「分類学は、生物の分類群を認識・整理し、名前を付ける学問である。」と筆者は一言で定義しています。そし…




「ヒト」と「ウィルス」との関係を、人類史と疾病史の両面から取り上げ、そのいずれもが「生命の輪」の一員であることを明らかにしようとした奇想天外な本です。
著者が最初に出している疑問の一つは、「ヒト」とは一体何者なのか‽ という深刻な問いであり、もう一つは…



日本に生息するすべてのチョウや一時的に飛来・発生する迷チョウの263種が掲載されている生態写真の他に、主要な識別点、食草、生息環境、行動、生息状況・保全と分布図が掲載され、野外観察に適した図鑑です。
まず巻頭に「本州~九州で身近なチョウ30種」の写真が掲げられています。その名は、次のとおりです。 …




欧米諸国の中で、文学、絵画、音楽、建築、バレエ、映画、ファッション、料理などの文化・芸術、哲学や経済学などの分野まで、”フランス”に片思いと憧れを感じ、心を揺さぶられてきた、といっているのは著者です!
著者は、1943年生まれ、小樽商科大学卒。京都大学名誉教授、労働経済学、公共経済学が専攻だそうですが…




縄紋時代以降の人びとは食べ物をどのように処理し、利用してきたのか。これまで考古学でしか研究対象にしてこなかったことを、全国各地に残る民俗事例を参照して追求した、学際的な研究成果を披露しています。
縄紋時代の食べ物として、クリ、どんぐり、トチなどがあるが、これらをどのように処理して食べてきたのか、…



「ノーベル賞が取れなくなる日本」という副題につられて、手に取りました。現在のまゝでは、わが国の科学者はいなくなるのではないか、と筆者は怖れています。そして「大学解体のとき」であると提言しています。
この本は、豊田長康著『科学立国の危機』(東洋経済新報社、2019年)の原稿整理を手伝った筆者が、日本…




すべての都道府県の地理(地形、気候、特産)歴史(成立まで、県名の由来など)学校、経済、出身有名人、ご当地の話題、ガイチ(筆者)の目などを、それぞれ10ページほどずつにまとめている本です。
筆者の本業は、予備校講師。その傍ら、働きながら国内をめぐる旅に出ることにして、自分なりに集めた情報を…




霊長学者と、女流作家との対談集です。小説家は、学者に初めて会った時、「言葉にならないものを言葉に翻訳できる方だ」と思い、学者は「言葉の森と自然の森は似ていること」に気づき、一緒に長い旅をした記録です。
野生の顔を持つ霊長類学者と物語の森にすむ小説家が、四回に亘って、対談し、ともに観察した、とても楽しく…




日本における「知の巨人」といわれた南方熊楠の生い立ちから、英米時代、和歌山時代を振り返って書かれた評伝といえる本です。
南方熊楠(1867~1941年)は、天才である、といわれる一方で、理論がない、巨人でなくて、実は小心…