私の「漱石」と「龍之介」
内田百閒による漱石、龍之介との交流の記録。文豪達の素顔と、先立たれた者のさびしさと、それを書きながらもどこか可笑しい百閒の筆に酔いしれる。
このちくま文庫版の『私の「漱石」と「龍之介」』の初版は一九六九年だが、元は筑摩叢書版から一九六五年に…
本が好き! 1級
書評数:277 件
得票数:5925 票
かなりふざけたレビューとまあまあ真面目なレビューを気分によって半々くらいで書いています。
性別はめす。ウーパールーパー飼い。雑貨屋店員。
アイコンは、掲示板の昔のリレー小説(2012年)のときのコンビ・ザリちゃんウパちゃんです。
最近の悩みは、なんか色々やりすぎて忙しいこと。
こちらで全然書けなくなってしまいましたが、掲示板などは時々のぞかせて頂いています。
内田百閒による漱石、龍之介との交流の記録。文豪達の素顔と、先立たれた者のさびしさと、それを書きながらもどこか可笑しい百閒の筆に酔いしれる。
このちくま文庫版の『私の「漱石」と「龍之介」』の初版は一九六九年だが、元は筑摩叢書版から一九六五年に…
#棚マル 日常系ミステリ+遠野の妖怪萌え+仲間達の絆=はじめ可笑しくやがて切ない不思議系ほんわかストーリー
この編集者と作家のやり取りは著者の実体験ではないか?……と邪推したくなるくらい、リアルな描写で物語は…
#棚マル 昭和三十年代の秘境の自然の美しさを、暮らしの厳しさを、それでも懸命に生きる人々の姿を、旅人は丁寧で穏やかな筆致で記録していく。今は失われた日本の秘境の生活をありありと偲ばせる秀逸な紀行文。
著者の岡田喜秋が自らの足で昭和三十年代の日本の僻地を歩いた記録である。だが、単なる紀行文とか昭和の記…
#棚マル 文学の香りのするサスペンスのよう。通りすがる人が刹那に見せた怖さや激しさを、異邦人の俯瞰の視点で描く。適度な距離感で描写される日常の景色と人の心が味わい深い。
私は小沼丹の存在を、ミステリ作家の北村薫が影響を受けた作家として知り、「黒いハンカチ」だけ読んでいた…
紙本来のざらついた質感のある表紙の文庫本が掌に収まるのが心地よい。旅先の風景を切り取ったような美しい写真、そこにさりげなくある言葉は、平易なのにいつまでも響く。
この銀色夏生さんの詩集が#棚マルフェアに推薦されているのを見つけて、懐かしい想いが込み上げた。 …
文、線画、訳、装丁、すべてが絶妙なバランスで織り成す極上の無意味を、ただただたらたら読み流す贅沢。
この本は、本というものが縛られるたくさんの常識から解き放たれている。最初から最後まで通して読まなくて…
東大を退官後に京急油壺マリンパークの館長を務めたお魚博士が、日本で身近に親しまれている魚の紳士たちをご紹介します!
とにかく可愛らしい。要はこの本は魚の雑学本なのだが、それを「紳士録」と言うところが粋である。 …
余白を味わうとは、まさにこのような詩を読んだときに言う言葉だな。
もしも本というものが食べられるなら、私はこの本を食べたい。 まるで上質な砂糖菓子のような作品で…
詩人・谷川俊太郎さんのエッセイは、詩の雰囲気そのものの心地よさ。料理に例えるならば一膳の白飯。いつもの食卓でぱくぱく食べられて胃もたれもなく、いつの間にか貴方の心に消化吸収されているはず。
この本には詩人の谷川俊太郎さんのエッセイや日記が収録されている。詩や小説を本業にしている人の書いたエ…
熊と対峙するマタギ、イワナを育てる養殖師、修験者の宿坊守、山に入って杓子をつくる木地師。山と共に生きる男たちの壮絶な生き様の記録。
大学時代、私はワンダーフォーゲル部に所属していた。まだ「山ガール」などという言葉のできる前の話で、今…
普通の毎日を丁寧に生きて、ふと小さなことで立ち止まったり悩んだり不安になったり、そんな普通の女の子に、そっと寄り添ってくれる言葉。
好きなような嫌いなような……。こういうなんかいいかんじの言葉が並んでいる、イケてる若いOLさんとかが…
台湾に移住した著者がいざなう旅は、観光地としての顔ではなく、生活の息吹の感じられる普段着の台湾を魅せる。やわらかな南風と、著者の弾く三線の音色が、ずっと流れている。
近年、海外旅行先として人気の高い台湾。旅行本もたくさん出ているけれど、この本は私にとって五本の指に入…
このうんこの価値がわからないとは、きみの目は節あなかな。(「うんこ漢字ドリル 小学6年生」例文より)
もはや説明不要の気もするが、すべての漢字の例文に「うんこ」が使われた、お子様が自ら勉強したくなる画期…
霧の湖をただよう小舟に乗せられたような…どこに連れていかれるか分からない。けれど辺りの景色は幽玄で、むしろ心地よい。そんな感じ。一見地味だが実はものすごく希有な文芸誌。
この雑誌「たべるのがおそい」、一見地味な佇まいで、収録されている作品もぶっ飛んだ表現はなく淡々として…
史上初?!ウーパールーパーが登場するばかりか、タイトルにまでなっている短歌集!
最初にこのサイトではきっと私以外の誰も興味がないことを書いておこう。この短歌集のタイトルの「山椒魚」…
身近な存在「温泉」を、地理学の視点からいろんな角度でみてみよう!
温泉好きだから!という単純な理由と、「高杉さん家のおべんとう」という漫画の主人公が地理の助教授だった…
パリや郊外を、市場や古物市やメトロやバスや環状道路の架橋や公園や動物園や郊外の家並みを、たくさんの作品と共にふらふら彷徨う。
堀江敏幸さんの作品の中では、私はこの本が二番目に好きだ。ちなみに一番好きなのは「雪沼とその周辺」だ。…
好きか嫌いかという二拓ではなくなんだか引っかかる詩集。
文フリで出会った全然知らない出版社さんの全然知らない著者さんの詩集なのだが、このそっけないひねくれた…
細かすぎて伝わらない埼玉?!いやいや伝わる!埼玉のディープスポットの魅力と、素敵な埼玉県人の日常と、著者のあふれんばかりの埼玉県愛が!!
「東上沿線 和光ー川越」という埼玉のすんごい狭いエリアの細かすぎる情報だけが満載のこの本、何故か埼玉…
麿赤兒が誰か知らなくても、状況劇場や舞踏集団大駱駝艦が何か知らなくても、充分楽しめる!野獣のような芝居者の演劇とケンカと警察沙汰だらけの青春の日々!
この麿赤兒という人、平成の世にはとても出てこないであろうぶっ飛んだヤバい人だ。そんなヤバい人が、その…