酔って候
名作『龍馬がゆく』は脱藩し国事に励んだ志士たちの回天の偉業を描いたが、サイドストーリーで幕末にもてはやされた殿様「四賢候」が、維新後政府内で「権力を担う器量がない」と自覚する四篇は一大長編悲劇でもある
「あとがき」に「藩ということばは正式な法制用語ではない…幕末になって大いに奔走家のあいだで使用された…
本が好き! 1級
書評数:126 件
得票数:447 票
カヌンマリコワヤ オヌンマリコプタ=“行く言葉が美しければ返る言葉も美しい”
「歴史は勝者の書いた勝者に都合の良い物語に過ぎない」
「国の成り立ちには神話が必要」「敗者は文藝に名を残す」
「支配者が、国語変革するのは書き換えたい過去がある時だ」
『蓋く書を信ぜば則ち書無きに如かず』『春秋に義戦なし』(孟子 蓋心・下)
人生の節目に、記憶される10冊の本
ワイルダー『大草原の小さな町』
戸田城聖『方便品寿量品講義』
ERバローズ『火星のプリンセス』
竹内好『現代中国論』
トルストイ『懺悔』
アシモフ『科学技術人名辞典』
フローベル『ボヴァリー夫人』
Mマッカーシー『グループ』
モーロワ『英国史』
岩明均『寄生獣』
10枚の音番
浅川マキ『ライブ』
ケンプ『ショパン 練習曲集』
ピアフ『ライブ アット カーネギーホール』
佐野元春『SOMEDAY』
山口百恵『GOLDEN FRIGHT』
小川順子『涙色の世界』
大場久美子『アンソロジー』
中森明菜『プロローグ〈序章〉』
三上寛『このレコードを盗め』
椎名林檎『加爾基 精液 栗ノ花』
「なんで嫌いかって事は言えても、なんで好きなのかは言えないのよ」
嫌いな言葉;「国民の声を聞く」、「大局に立った議論」、「感情的にならず冷静に対応」、「話し合いで解決」、国連主義、国際的評価、「彼を死刑にしても被害者が生き返る訳ではない」、「人は幸福になるために生まれた」、「平和ほど幸福なものはない」、「財源が示されていない」、「正直者がバカを見ない」、「いじめはするほうが絶対に悪い」「させていただく」、「上から目線ではいけない」、「それって知っていて何の役に立つの」
名作『龍馬がゆく』は脱藩し国事に励んだ志士たちの回天の偉業を描いたが、サイドストーリーで幕末にもてはやされた殿様「四賢候」が、維新後政府内で「権力を担う器量がない」と自覚する四篇は一大長編悲劇でもある
「あとがき」に「藩ということばは正式な法制用語ではない…幕末になって大いに奔走家のあいだで使用された…
のちに『国家の罠』に結実した「国策捜査」の実況中継。拘置所という閉鎖空間で知的営為を組み立てていく執念。彼は「何も不自由はない」と強がるが現実には美食も酒もタバコも無く、大抵のものは音を上げるだろう。
娯楽も厳しく時間制限され(ラジオが娯楽なんて普通は考えない)、屋外運動最大限しても運動不足で体力も落…
昔あったソヴェート連邦という国では、作家芸術家芸能人も国家公務員であり式典に体制賛美のテーマが求められた、表題作の慶国の役人と同じく。十二国記世界は各国が君主制を標榜するので見えにくいが社会主義体制で
国策的大規模生産手段を民有する大企業が無く技術開発=イノベーションが行われないから資本主義が無く、至…
《涙》無くして文藝は無い、良い文藝は水っぽいもの(ナルニアの創世者アスランも『涙は偉大なものだ』と言ってた)。十二国記シリーズの“無限の海に囲まれた平面世界”という設定はナルニア国物語を踏襲したと思う
まずはそれとの対比を考えよう。ナルニア国では《アスランの掟》で人間以外にも鹿だのビーバーだのネズミだ…
現在、世界資本主義の危機的状況は各国政府の債務過剰が原因ではない。その根底に世界人口の急激な膨張による資本過剰、需要不足、雇用不足がある。広義のサービス業にしか需要・雇用拡大は見いだせないのだが…
とかくブラック企業の代表とされるワタミ。オバタカズユキ氏(ブラック企業対策プロジェクト)の冊子では「…
シエラレオネ1992年「腐敗した政府を変えたい」(ダイヤモンド、チタン原鉱石など豊富だが最貧国)との思いが、思いがけぬクーデターとなり、果てしない内乱。「少年兵」が恐怖で村人を支配しようと無差別虐殺…
短時間に読み終えられる本だが内容は重い。著者がNGOで赴任したシエラレオネは、ダイヤモンド・チタン原…
著者は十代から「日本はなぜ侵略戦争をしたのか」の疑問を突き詰めるところから右翼団体に属し週一度は街頭演説もした、生活実感にマッチした主張で人格者が居る、「私のアイデンティティーを作ってくれた」と言う。
右翼の発祥を、アジアが団結して帝国主義に対処しようと、孫文支援や「大東国」建設を掲げた玄洋社から説き…
原子爆弾まして水素爆弾の出現は《文明の終り》さえ想定させるものだった。しかもソ連は意外に早く核開発をした上で核兵器共同管理将来廃止をもちかけたが軍人出のアイゼンハワー大統領は対抗し平和利用をうちだした
2011年秋、フクシマ1の冷めやらぬ恐怖の中で書かれている。 原理的に危険な原子力発電を慎重に…
今は亡き団鬼六先生は、言葉嬲り(卑猥な言葉を口に出せと責め立てる遊びです)するときには、出身地を確かめておかないと女性器の名称は地方により違うとアドバイスされました、本書にも部位名が取上げられています
また、日本のドイツ文学界の泰斗、高橋義孝先生は、地方にお出かけになると世間話になったときなど「女の彼…
たとえば大統領が「普通の人」からくじ引きで選ばれ、任期も不定となったら?そのとき初めて「機会平等」実現といえるのだろうか?本書を読む者は「正義とは何か」「忠誠とは何に対してか」自問することになるだろう
ロボット、ロケット、太陽系を管理する巨大コンピュータといったガジェット=SF小道具でディックは「現代…
ノーベル物理学賞受賞者スティーブン・ホーキング博士は口もきけない重度の車椅子生活者だが、なにげなく同僚が壮健さを話題にしたら怒って電動車椅子で足を轢いたりするそうだ(仕返しもできまい?)健常者差別だ!
36歳の著者は「それほど歳の差があるように思えない」と14歳の読者に真剣に呼びかけている。 大胆な…
飛行機(HGウェルズなど)、潜水艦(ヴェルヌ)、レーダー、静止衛星(ACクラーク)など、SFが予見して実現した未来は多い。なぜ、のぞみでも1時間半の東京名古屋を40分のリニアモーターカーを作ると思う?
この作品では軌道カタパルトが月→地球間で利用されている設定。主人公は月世界人で月が独立した共和国を作…
68年経ってもこの時節には「戦争はいやだ」「しなければよかったのに」の声が聞かれる。『戦争責任』という曖昧な言葉はようするに謝罪、復讐を求めているが昭和天皇は生涯「すまなかった」とは口にされなかった。
冒頭に3.11大震災の被災地への現天皇皇后両陛下のご訪問が語られる。補足すれば、他の交通機関を利用す…
『14歳からの世渡りシリーズ』読書篇で、辛酸なめ子氏推奨!表紙の写真でモアイの股間に無心に佇む子供たちの将来には何が待つ。色欲、金銭欲、権力欲、騙し裏切りに満ちた世知辛い世の中にいつか思い当たるだろう
本書の前書きで、「観光とは山海の珍味、自然の絶景が主眼になっていませんか」(老い先短い老人ならそれも…
「安全でなくとも、自由に働ける」(ゲーテ『ファウスト』二部11564行)この火山列島に、縄文時代から我々は住んできた。地震、雷、火山、水害、雪害、津波など天災は多いが一番の脅威「蛮族」からの自由がある
平成23年暮れ、陛下は「今年は水の災害が多かったですね」と言われた。東日本大震災の被災のほとんどは津…
序文以外は原発事故危惧がない震災前の使い回し。山口那津男は田原総一朗との対談で「原発に依存しない社会を目指しながら、原子力の高い技術水準を維持し続けることが肝心です」と無茶を言う。佐藤優の文は意味深長
「創価学会の会館に監視カメラを向けておくべきだ」というような民主党の(野党時代の)発言に警告。自身が…
「日本の高度成長をもたらした」吉田茂、岸信介、池田勇人、田中角栄などについて論評。つまりリーダー主導論。「強いリーダーが現在求められている」と韓国の大統領ではじめて北朝鮮を訪問した金大中を高く評価する
日本生まれ日本育ちの彼が韓国や北朝鮮の「リーダー」←実質、独裁者を云々することは出来かねるのか、 …
ある政党紙の短歌欄に「プロ棋士がコンピューターに負けたとふぼんやり聞きおり春惜しみつつ」という暢気な作品が「入選」し講評も「微妙な味わい」と能天気。三月三十日に燃え尽きたのはフランシーヌだけでないのに
プロの予備軍の奨励会の若者は(一名以外男性)、「女性と話す時間が月間で飲食店などで注文をする数分だけ…
佐藤優が必読と推奨。日本語由来の語が多いのを覆うため漢字を廃止した盧泰愚のように一途な反日左翼ではなく、実業家出身で、日本では会社重役も自動車の運転を自分でするなど良い点は率直に認め、戦略的民主主義者
「市民コートで貸切りでテニスした(一応合法)」「盧泰愚の4周忌にゴルフをした」ことが非難される?韓国…
AV女優の早世率は半端でない。密度の濃い人生を太く短く消費するのか?その中でも抜きん出たクリエイター卯月妙子サンは仮免許なんてものではなく真実の体現者で、読者にすぎないオイラは子宮も出ていない胎児かも
素晴らしいというより「凄い」。「どこまで壊れるか?」と吾妻ひでお『失踪日記』に対比する人が多いが、水…