スタイルズ荘の怪事件





ポアロが登場する最後の作品「カーテン」を読んだので、同じ舞台の最初に戻って何十年ぶりかで再読。うむ。興味深し。
クリスティ出版第1作にして、ポワロ初登場の作。 読者に対する「目くらまし」のうまさが光ります。 …

本が好き! 1級
書評数:666 件
得票数:8869 票
主に小説、そして、クラシック音楽関連本を濫読している女性です。
ときどき新書、近現代史関連本にも食指を伸ばしております。(2017年8月に登録)





ポアロが登場する最後の作品「カーテン」を読んだので、同じ舞台の最初に戻って何十年ぶりかで再読。うむ。興味深し。
クリスティ出版第1作にして、ポワロ初登場の作。 読者に対する「目くらまし」のうまさが光ります。 …




2025年6月に94歳で亡くなったピアニスト、アルフレート・ブレンデルの対話録。質問に対する明晰な答え、その密度の濃さに脱帽です。
Ⅰ.人生行路(~p.96) Ⅱ.音楽について(~p.218) Ⅲ.演奏解釈について(~p.27…




著者が小説家を招いて繰り広げた座談会の記録。「越境文学」のリービ秀雄、「国境も時代も飛び越える」平野啓一郎が面白かった。
発行2012年。 この年は、日本語版のkindleが発売された年とのことで、「電子書籍元年」とも称…



認知症の患者専用の、通称「にんにん病棟」全体の主治医が主人公。
認知症患者を集めた病棟とはいえ、認知症の治療が目的ではありません。 本来の病気の主治医はちゃんとい…




若くして母となり、30代で夫を亡くした主人公が、一つ年下の男性と親しくなって「終い」を迎えるまで。キーワードは「不倫」でも「家族の反対」でもないところが印象的です。
初めて読む作家さんです。 あっという間に読了。 第一印象は、「このままTVドラマ(あ、こうい…




この本のタイトルである疑問文の答えは……間違っているのは「言い方」ではなく「心の読み方」だから。
「はじめに」によると、「何回説明しても伝わらない」を解決するための策は、 「言い方を工夫しましょ…




『絶対音感』『星新一 1001話をつくった人』『口笛のはなし』などのノンフィクションを書いた著者のエッセイ集。20代から母上の介護を担っておられたとは。
母上については 「第二章 母の最終講義」 に書かれています。 この章の冒頭がまた、印象的。 …




ポアロ最後の事件。車いすを使い、自ら動くことが困難になったポアロが、ヘイスティングを呼び出して不思議なミッションを与えるのでした。
最後まで読んでから、 「あ、これは、TVドラマで見たかも」 と思い出しました。 そのときは、な…




新装版の文庫本(2023.7 刊)を図書館に予約して待つこと1年近く。恐るべし東野圭吾人気。巻末に袋綴じの解説がついていてビックリです。
巻末に袋綴じ部分が付いているのは…… 犯人がだれか、本文中には書かれていないためです。 加…



『負け犬の遠吠え』の著者による本。「一億総中流」だった昭和の時代を懐古しつつ、現代の生活の中に潜む「階級(上下の差)」を取り上げます。
時代の捉え方が生活実感に基づいていて、「なるほど」と思わされます。 「一億総中流という時代が終…



「降霊会」で予告されたとおり、殺人が行われたことが判明。いったい、どういうこと?……でも、最初っから犯人の目星はついちゃうかも。
雪に閉ざされた山荘。 退役軍人に、植民地生活から英国に帰国した母娘に、裕福な親戚に頼る若者。 ク…





クリスティ、やるな!真犯人の暴き方に舌を巻きました。ちゃんと伏線は張ってあるところがお見事。
小さな村で、毎週金曜日に発行される地方紙。 「メイドさんを求人中」、「こんな品、売ります」といった…



ロンドンの伝統と格式ある「バートラム・ホテル」。姪からのプレゼントで、ここに2週間滞在したミス・マープルは、あれこれ気になることを発見し……。
「新訳」との表示にも惹かれて借りてみたのですが、以下のくだり、意味がわかるでしょうか。 全体に、…




ふわふわの服に包まれて微笑む、無害そうなおばあさん。そんなミス・マープルが密かな調査のために送り込んだのは、頭脳明晰・スーパー家政婦の若き美女、ルーシー。展開、楽しいったらありゃしない。
題名がふるっていますねえ。 1957年に発表された作品で、ミス・マープルものの第7作とのこと。 …




私が読んだのは2012年の改訂新版で、副題は「認知症とダンスを」。旧副題は「認知症」が「痴呆」だったんですね。それだけでも時代の流れを感じます。
80代半ばの母が認知症なので、今後の参考になれば……と思って手に取りました。 最相葉月さんが薦めて…




『絶対音感』『星新一~1001話をつくった人』など、骨太のノンフィクションを書く最相葉月の新作で、口笛奏者の第一人者との対談形式。まったく知らなかった世界が広がりました。
第1章 人はなぜ口笛を吹くのか 第2章 ぼくが口笛奏者になるまで 第3章 口笛音楽の近現代史 …




ピアノ指導者協会(通称ピティナPTNA)創設者の文章を集めた追悼書籍。昭和47~平成13(1972~2001)に書かれた内容には、私にとって懐かしさもあり、発見もあり。
区立図書館に、こういった本も入っているんですねえ。 2002年刊行。 副題「働いて働いて、そして…




ノンフィクション・ライターの最相葉月さんが「介護を担う人の読む本」(だったかな?)としての推薦図書の一冊に挙げていたので、借りてみました。
舞台は北海道。 理容師夫妻の娘二人が、老いを迎えた両親とどう向き合うか、といったテーマの小説です。…



図書館で「新訳版」に惹かれて借り出し。でも、さほど読みやすさは覚えず。「大どんでん返し」の真犯人にはびっくりでしたが。
「だって、彼は殺されたんでしょ?」 大富豪の当主だったリチャードの葬儀後、一番年下の妹コーラが…



伊予原新、初めて読みました。短編5編。書名にもある「継ぐ」がキーワードかと。人と人とのつながりを大事にする作家さんなんだろうな~と思いました。
長編小説のつもりで読み始めてしまったので、1作目があっけなく終わってしまったように感じて拍子抜けしま…