ヒート




世界最高記録を出すためだけに仕組まれたマラソン大会で生まれる人間ドラマ。予備知識無しでもいいし、「チーム」既読なら、山城悟という天才ランナーが学生時代とどう変わったのかを感じる楽しみがあるだろう。
神奈川県教育局スポーツ課の音無は、日本人が世界最高記録を狙えるマラソン大会の設立を知事から頼まれる…

本が好き! 1級
書評数:629 件
得票数:6682 票
図書館に行って、タイトルが気に入ったら何でも読みます。
書評というより感想文ですが、お目汚し程度にお読みいただけたら幸いです。




世界最高記録を出すためだけに仕組まれたマラソン大会で生まれる人間ドラマ。予備知識無しでもいいし、「チーム」既読なら、山城悟という天才ランナーが学生時代とどう変わったのかを感じる楽しみがあるだろう。
神奈川県教育局スポーツ課の音無は、日本人が世界最高記録を狙えるマラソン大会の設立を知事から頼まれる…




名前も名乗らず、電話にメイスン弁護士を呼び出した女が残した妙な依頼。姿の見えない依頼者に苦労させられるメイスン。しかし、やはり殺人は起きてしまい…。
仕事帰り、秘書デラを伴い、ドレイク探偵に勧められたクラブに遅い夕飯に訪れたメイスン。そこに電話が取…




人気を博した大河ドラマ「鎌倉殿の13人」と同じ時代・階層を描いたアンソロジー。放映の前年の刊行である。どろどろの権力闘争に明け暮れる魑魅魍魎たちを予習という意味合いは強かっただろう。
三谷幸喜脚本の「鎌倉殿の13人」、なぜタイトルに漢数字ではなく、アラビア数字を使ったのか不思議だっ…



バラバラにされた遺体は現代によみがえった崇徳院の呪いなのか。歴史の新解釈と殺人事件を結びつける。鯨ワールド全開!
うらぶれたバー<スリーバレー>で知り合った歴史学者早乙女静香とライター宮田六郎。歴史談議で常に宮田…



横山光輝生誕90周年も師走。トリは冬らしくごった煮で。
賃料の安い物件を求め、郊外の一軒家を紹介された売れない小説家。誰もいないはずの家の2階の奥部屋で金…





ほぼ1世紀前、19歳の若さで逝ったアイヌの少女がローマ字に起こし、邦訳した神謡集。文字を持たない文化を遺す大変さがしのばれる。
わずか19歳で早世したアイヌ人の少女が口伝されてきた叙事詩(ユーカラ)から神について謳った13篇を…



大金と学術成果を人類の幸福に使おうとする者と、破壊に使おうとする者の対決。フランス人ヴェルヌの愛国心が読み取れる。
仏人科学者サラザン博士と独人シュルツ教授は、記憶にも無い親族からの莫大な遺産を等分に相続した。サラ…




E・S・ガードナーの処女長編であり、ペリー・メイスンのデビュー作。嘘つきな依頼人に危うく殺人のぬれぎぬさえ被らされそうになる弁護士の鮮やかな逆転劇。
イヴァ・グリフォンと名乗る明らかに上流階級を気取った女がぺリイ・メイスンの事務所を訪れた。彼女は結…



クウガからディケイドまで、平成仮面ライダー前期10作品の魅力をオール頁カラーで楽しめる一冊。
正直、御大石ノ森章太郎没後に作られた、いわゆる「平成ライダー」は仮面ライダーであって、仮面ライダー…



一流のアスリートは、国のものなのか、個の意思はどう考えればよいのか。金メダルさえ獲れれば、みんなが幸せになるのか。
五輪の柔道協議で金メダルを獲得した沢居は、引退後スポーツ省に入庁する。与えられた仕事は長距離陸上の…




ポンコツ? いやいや偉人の愛すべきエピソードだったり、その気候で構成に名を残したりした武士の列伝。
由緒正しい旗本の土肥家。御三卿一橋家の近習番頭取として仕える庄次郎は、27で独身、遊里にも通ったこ…


王道のジャンプにに較べると、少しマイナーなチャンピオン。「バビル2世」や「ブラック・ジャック」等、誰もが知る作品の最終回を掲載。
週刊少年漫画誌というと、ジャンプ、マガジン、サンデーがまず挙げられるだろう。この3誌なら、誰かが単…





大黒屋光太夫より百年も前に、漂流しロシアに辿り着いた日本人がいた。癖の強いロシア人と厳寒の北の大地で先人の冒険が始まる。
元禄8(1695)年、大阪の質屋万九の跡取り、26歳の伝兵衛は、妻子を亡くし生気を失っていた。見か…





医療に関しての診断能力は抜群だが、特殊な環境で育ったためにそれ以外の知識・感情の無い謎の美女が帰ってきた。本作では患者との接し方に悩む実習生としての白夜が見られる。
白夜の出生の秘密がわかり、その生命の危機が去ってから5年。その白夜が今度は実習生として高森総合病院…




金田一耕助、神津恭介、巨勢博士、加賀美敬介、鬼貫警部、仁木雄太郎、中村雅楽…。横溝正史が名探偵を選出した時を考えると、令和の感覚では、昭和中期の名探偵というのが正解だろう。
戦前篇! に続き、10作品を収録した戦後編。 ・金田一耕助(「百日紅の下にて」横溝正史) …




日本人が元気の無い時代だからこそ改めて松下幸之助の生き方に学ぶことがあろう。「君は、こんな日本人がいたことを知っているか?」
我々世代は、生前の松下幸之助を知る最後の世代だろう。私が小学校に上がった時には既に翁は松下電器の相…



尾張藩主徳川宗春が300年後にタイムスリップ。側近の子孫の女子高生の案内で、未来の名古屋に驚きつつ、民が喜ぶような尾張藩にするため、享保と平成を行き来する。
享保年間、尾張藩主となった徳川宗春は、何をもって政とするか決めかねていた。気晴らしに将軍吉宗から下…




中東や中国といった古代に栄えた外国の物語に基をとった四つの掌編と自分自身を語り手とし伯父や友人といった身近な人々を語る二つの短編を編集した短編集。厳しい人も結局自分には甘くなってしまうと感じた。
春秋戦国時代、魯の叔孫豹が若い頃、亡命の途上で一夜の契りを交わしたことがあった。斉に暮らして数年、…




お仕事2年目はまだまだひよっこだけど、中堅どころもボヤボヤしてる暇はない。イルカも、人間も、喜ぶような水族館の在り方とは?
役所に勤めていた由香が、アクアパークに出向し、イルカの担当となって1年。反発しあっていた教育係の梶…



「見方が変わる」は大きくですぎだけど、絵の背景を知るのは面白い。
- 絵画は、著者の技術はもちろん、思想も多く現れる。それだけに、その絵の描かれた時代背景、画家を取り…