定形外郵便





芸術評論にして、芸術評論にあらず。エッセイにして、エッセイにあらず。
『雪沼とその周辺』などで有名な作家による、2021年刊行のエッセイ集です。 エッセイは時として…

本が好き! 1級
書評数:704 件
得票数:8369 票
学生時代は書評誌に関わってました。今世紀に入り、当初はBK1(現在honto)、その後、TRCブックポータルでレビューを掲載してました。同サイト閉鎖から、こちらに投稿するようになりました。
ニックネームは書評用のものでずっと使ってます。
サイトの高・多機能ぶりに対応できておらず、書き・読み程度ですが、私の文章がきっかけとなって、本そのものを手にとってもらえれば、うれしいという気持ちは変わりません。 特定分野に偏らないよう、できるだけ多様な書を少しずつでも紹介していければと考えています。
プロフィール画像は大昔にバイト先で書いてもらったものです。





芸術評論にして、芸術評論にあらず。エッセイにして、エッセイにあらず。
『雪沼とその周辺』などで有名な作家による、2021年刊行のエッセイ集です。 エッセイは時として…





日常を生きるお仕事漫画。
「働く人」をテーマにした物語は、小説も、映画も、そして漫画も数多いのですが、この作家に手にかかると…




虹が虹でいられる理由とは?
ファンタジックな装丁(単行本版)に惹かれる読者も少なくなかったのではないでしょうか。20代半ばの女…





日常の瞬間をドラマチックにする
帯に「八人の女の子の物語」と書かれていますので、にぎやかでそして華やかな、そんな物語を想像しがちで…





「終着駅に着いた列車は始発となって折返していく、鉄道好きの私は、それに乗って、飽きずに行ったり来たりする。」(あとがき、261頁)
『最長片道切符の旅』 が想像以上に面白く、続けて著者の他作品もいくつか読んでみました。ライター独…





その「何気ない日々のかけら」は終わらない。
中高一貫のモンナンカール女子校を舞台に、高校生たちの「何気ない日々のかけら」(帯より)を描いた連作…





今でも、日々さまざまな大学生協繰り広げられていること、と願いたい。
ネット上で話題となった、農工大学生協での「一言カード」のやりとりの単行本化です。農工大の学生さんが…





「自分がこの五年間、主に自分の肉親や家族たちの様子に目を注ぎながら暮らしてきたことがわかった。」(あとがき、203頁)
三浦哲郎第3作目の随筆集です。書名にはないものの、「あとがき」にて律儀に何作目の随筆集かを記すのが…





「戦艦大和ノ最期」のその後、を考える
戦記ものとして名高い「戦艦大和ノ最期」を、初めて読んだ。この学芸文庫版に掲載されているものだが、本…




詳細な記録から何を学べばよいか。
日本海軍の艦船ファンであれば、たいていの人が知っている空母瑞鶴。翔鶴とともに建造された日本海軍最新…




なぜ、これほどまでに負けたのか?
空母「翔鶴」乗員だったという方(そして生き残った)の話を聞く機会があり、その空母が沈んだ「マリアナ…





「本当に『何もない』なんてことは一度もなく、離島の本屋は驚きと発見に満ちていた。」(ふたたびの旅のまえに、4頁)・・・でも、「ふたたびの旅」はちょっとほろ苦い。
本書の大元は、本屋大賞のフリーペーパー「LOVE書店」で連載されていたものです。「各地の島の書店を…





冷静な資料紹介と検討からこそ、歴史から学べるはず
アメリカによるイラクの占領がはじまったころ、日本の「占領期」についての関心が集まったことがある。戦…





教科書の教えない歴史は沢山ある。
占領下の日本に、新聞社の特派員として派遣された一ジャーナリストの日記である。ポツダム宣言受諾から間…





「しかも二十三歳の医学生という比較的身軽な立場から書かれたもので、真に書かれるべきは、家族も家も、或いは本人の命さえ奪われた多くの人々の記録であったろう。」(まえがき、5~6頁)
著名作家の有名な日記です。どこでどう知ったのかはおぼえていないのですが、それくらい有名なものです。…





日本の8月は有意義だ
1945年8月15日にポツダム宣言受諾を発表して以来、8月の日本には「戦争もの」があふれる。書籍、…





同時代の時空間を再現する試み
毎夏、繰り返し問われる「昭和史」の主題の1つは、「あの戦争は避けられなかったのか」ではないだろうか…

「作家が愛した東京の、失われた風景を歩くイラスト紀行。」(帯より)から20年余り、「失われた風景」さえ失われゆくのだろうか。
サブタイトルの通り、イラストレータでもある著者が、6名の文士のゆかりのある街を歩き、その文士のいた…





「おふくろは生前この木が好きで、寝込む前には、よく秋の黄葉の美しさや、潔い落葉の光景を話題にしていた。」(「落ち葉しぐれ」、246頁)
2002年刊行の随筆集です。 中心をなすのは、『家庭画報』誌上で1990年代後半に連載された「…





奄美大島の本土復帰は何周年になるでしょうか?
「戦後*0年」は、何かの節目であるかのように語られる。ならば、奄美大島が米軍占領下から日本本土への…