くるまの娘




かんこの家は母親の脳卒中と父親のDVの為に機能不全に陥っていた。兄と弟は家族を捨て、かんこは不登校寸前だった。しかし祖母の葬儀に際して家族は再び集まり、遊園地に向かった一家にに驚きの事態が。。。
宇佐美りん作「くるまの娘」を読みました。 難関高校に進学したかんこは、父親の過酷なスパルタ教育に疲…

本が好き! 1級
書評数:877 件
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こんにちは。ブクレコ難民です。今後はこちらでよろしくお願いいたします。




かんこの家は母親の脳卒中と父親のDVの為に機能不全に陥っていた。兄と弟は家族を捨て、かんこは不登校寸前だった。しかし祖母の葬儀に際して家族は再び集まり、遊園地に向かった一家にに驚きの事態が。。。
宇佐美りん作「くるまの娘」を読みました。 難関高校に進学したかんこは、父親の過酷なスパルタ教育に疲…





沖縄に暮らす大学生ハルオと、彼を女手ひとつで育てあげた母ミロ、そして二人を取り巻く複雑な血縁と因縁、さらに20年以上に及ぶ嘘と罪が絡み合う。決死の親子が互いに裁き、赦し、再び絆を結ぶさまを描く傑作。
桐野夏生作「ダークネス」を読みました。探偵村野ミロシリーズ最終作です。それまで義父善三の元で探偵/調…





失業してNYからニックの両親の住むミズーリに来たニックとエイミー夫婦の間には次第に隙間風が吹く。しかしニックの語る夫婦生活とエイミーの日記には次第に乖離が生じていた。そんな中エイミーは失踪し。。。
【その日】ニック・ダンと妻のエイミー・ダンはNYでライターをしていましたが、インターネットによって雑…





動物の“言葉”を探るという大胆な問いを、身近な生き物、そして学際的手法・クリエイティブな発想で実現し、世界で初めて動物言語学を立ち上げた経緯を鈴木准教授自ら語る作品。
鈴木俊貴作「僕には鳥の言葉がわかる」を読みました。聞きなれない著者でありますが、鈴木先生は東大准教授…





江戸絵巻の技法で現代都市を描く奇才が、伝統美と現代性、風刺とユーモアを兼ね備えた時空を超える日本を描く漫画。
この表紙絵の美しさとともに、山口晃とは誰?と思われたと思います。山口先生は東京芸大出のばりばりの日本…


性癖を巡って葛藤する5組の夫婦が問題を解決する5つの物語。しかし倫理なきエロスは文学にならない。愛の名のもとに妻を支配する男たちの幻想を、重松清は描き、読者はそれを拒むことで、むしろ真実の愛を見出す。
重松清作「愛妻日記」を読みました。 【ホワイトルーム】わたしと妻早智子は後輩加藤と自宅マンショ…




母、息子、そして“父”。愛と支配がねじれ合い、真実が反転する瞬間、全ての関係が崩壊する。殺意は愛の裏返しであり、救いは狂気の中にしかない。33年経っても色褪せない叙述トリックの金字塔。
我孫子武丸作「殺戮にいたる病」を読みました。1992年に刊行されたこのミステリを連れにおすすめしたの…




老いを迎えた5人の母親の生き様を描いた5つの短編集。彼女達には予想外の驚愕の結末が待ち受け、何人かの娘は母への思いを取り戻すが、以前の家族の姿は永遠に失われてしまう。
乃南アサ作「マザー」を読みました。 【セメタリー】藤原岬樹はパンデミックで帰れなかった実家に4…





窪美澄が描く「宙色のハレルヤ」は、私たちが誰かを思い、赦し、なお生きようとするその瞬間にこそ響く美しい歌である。繊細で官能的な6つの物語から成る窪美澄久々の傑作。
窪美澄作「宙色のハレルヤ」を読みました。デビューから十五年、円熟の筆致で描かれた本書は、現代を生きる…




小説家志望だった咲歩は、有名小説講座講師月島に、小説指導の名を借りてレイプされた。筆を折り、沈黙していた咲歩はある日月島をセクハラで告発した。現代文学界に起きたセクハラ事件を描き出す問題作。
井上荒野作「生皮 あるセクシャルハラスメントの光景」を読みました。 【第一章 現在】動物病院で…




コーダとして生まれた荒井はろう者との軋轢に悩み、ろう社会から離脱するが生活に困り、手話通訳士となった。法廷通訳人を務めた荒井は、かつて関わったろう者が再び殺人犯と目されている事を知り、挽回を試みる。
丸山正樹作「デフ・ヴォイス」を読みました。 【第一章 通訳士】荒井直人は背後から聞こえた子供を…





ついに戦争は終わり、第一部で活躍した4人の登場人物の子供達が戦後の日本を再出発させるべく、それぞれの本分を尽くして奮闘を始める。
奥田英朗著 「普天を我が手に 第二部」を読みました。 アメリカで15歳の竹田志郎は駐在武官の父…




名物馬主山王はふとした事から栗栖を会社に迎え、決して自分を裏切るなと命じて新マネージャーとした。栗栖は広中や加奈子、佐木や翔平と競馬を戦うが、山王は病に倒れる。彼の隠し子耕一は山王の馬を受け継ぎ。。。
『第一部 希望』 【一月】ぱっとしない人生を送っていた栗栖栄治は、初詣で凶のおみくじを引き、待…




強制的に家族から切り離された5人のひきこもり男女が更生施設に集められ、未知瑠の監視と暴力で更生を強制される。虐待に耐えかねた彼らは未知瑠を殺したが、隠蔽は露見する。彼らは施設の闇を暴こうとするが。。。
染井為人作「ひきこもり家族」を読みました。 平本僚太は引き籠っていました。自分はやる時はやるの…





火の7日間戦争を経て千年後、人類は腐海の片隅で細々と暮らしていた。ナウシカの暮らす風の谷にある日一隻の船が墜落し、以後ナウシカ達はトルメキアー土鬼連合戦争に巻き込まれて行く。
宮崎駿の名を高からしめた最初のヒット映画として良く知られたこの作品ですが、もともとはこれが原作と言う…



巣鴨で流行らない探偵事務所を開いていた佳生は、ふとした事から常識外れの絶世の美男子絽爛と行き会い、彼の母親を探す仕事を引き受ける。しかし不思議な力を持つ絽爛に惹かれ始めた佳生の前にヤクザが立ち塞がる。
王谷晶作「探偵小説には向かない探偵」を読みました。 【第一話 横丁の探偵、巣鴨で変な男に出会う…





4チームはついにスターキャッチコンテスト開催を成功させる。しかし亜紗は凛久の転校を知らされて激しく動揺する。最後に凛久と何かをしたいと強く願う亜紗の前に1年生コンビが現れ、衝撃的な提案をする。
辻村深月作「この夏の星を見る 下」を読みました。 【第四章 星をつかまえる】渋谷チームと茨城チ…





パンデミックによる分断が深まり、若者達は孤立や挫折に悩んでいた。しかし茨城、東京、五島の天文部員達は次第に繋がり、ついには世代や地域を越えたネットワークを作り、星を追うと言う目的の元に結束して行く。
辻村深月作「この夏の星を見る 上」を読みました。多くの登場人物が登場し、それぞれに役割を果たしますの…




殺人を止めて殺人依存症自助グループに参加していたマークは突然謎のロシア人暗殺者に襲われた。闇医者アストリッドに助けられたマークだったが、執拗にロシア人はマークを狙い、元の組織はマーク復帰を企む。
ロブ・ハート作「暗殺依存症」を読みました。 元暗殺者マークは左腕に特殊なタトゥーを入れたロシア…




北海道の僻地にある更冠病院を訪れた研修医の芽衣と響介は、芽衣の元バスケコーチ環の死に直面する。病院は硫化水素の霧に取り囲まれ、生存まで72時間を切ったこの密室の中、更なる殺人事件が起こる。
山口未桜作「白魔の檻」を読みました。 【第一章 霧の中の死】研修医の春田芽衣は、指導医城崎響介…