読書ガイド「本が好き!」が運営するニュースサイト

【新刊】『帝国崩壊とひとの再移動 (アジア遊学 145)』勉誠出版

勉誠出版(http://bensei.jp/)は、9月に帝国崩壊とひとの再移動 (アジア遊学 145)を発売した。
 
かつて日本が近代化と同時に帝国化を推進していた頃、植民地や勢力圏には人びとが輩出されていった。
それと同時に、勢力圏の各地から多くの人びとが内地に流入したり、朝鮮から満洲へなど勢力圏内でも人口の大移動が生じていた。
そして、敗戦による帝国の崩壊によって、今度は劇的な逆流が生じた。
終戦直後の逆流は、単に帝国崩壊のほかに、戦後東アジアの地域秩序の形成によっても強く規定されていた。
この過程で、日本国内に「在日朝鮮人」という存在がもたらされ、旧勢力圏に中国残留孤児をはじめとする「日本人残留者」が生み出された。
単にひとびとが国境を越えて大量に動いた、あるいは残った、というだけではなく、移動したひとびとが戦後のそれぞれの社会にどのように包摂され、あるいは排除されていったのかという問題と深く関連している。
本書は、帝国日本をめぐる人口移動を、いまなお残された「東アジアの課題」として検証する1冊。
 
帝国崩壊とひとの再移動
 
目次
==================================================

序論―いま、帝国崩壊とひとの再移動を問う
 
第1部 朝鮮をめぐるひとの再移動の諸相
(日本帝国と朝鮮人の移動―議論と政策;朝鮮における日本人引揚げのダイナミズム―逃亡/引揚げ、送還/抑留、追放/懲罰の変奏曲 ほか)
 
第2部 満洲をめぐるひとの再移動の諸相
(満洲移民の引揚経験―岐阜県黒川開拓団を事例に;満洲からの引揚体験 ほか)
 
第3部 沖縄、台湾、南洋をめぐるひとの再移動の諸相
(ある沖縄移民が生きた南洋群島―要塞化とその破綻のもとで;フィリピン日本人移民の戦争体験と引揚げ―沖縄出身者を中心に ほか)
 
第4部 帝国崩壊後の様々な戦後
(在日朝鮮人の戦後と私;引揚援護活動と二日市保養所―女性引揚者の沈黙のなかで ほか)
==================================================
 
【関連リンク】
「大東亜共栄圏」経済史研究名古屋大学出版会 – 本が好き! Book ニュース
台湾に渡った日本語の現在: -リンガフランカとしての姿-明治書院 – 本が好き! Book ニュース
岡倉天心と大川周明山川出版社 – 本が好き! Book ニュース
アメリカの影のもとで 日本とフィリピン法政大学出版局 – 本が好き! Book ニュース
写真集成 近代日本の建築 第1期 「清水組 工事年鑑」ゆまに書房 – 本が好き! Book ニュース
日本近代林政年表 増補版 1867-2009日本林業調査会 – 本が好き! Book ニュース
アジア系アメリカ文学を学ぶ人のために世界思想社 – 本が好き! Book ニュース
翻訳の文学ー東アジアにおける文化の領域世界思想社 – 本が好き! Book ニュース
江戸時代 来日外国人人名辞典東京堂出版 – 本が好き! Book ニュース
見えない流れ彩流社 – 本が好き! Book ニュース
 
本が好き! 日本帝国をめぐる人口移動の国際社会学
 
大阪市立大学大学院・早瀬晋三の書評ブログ :
 『帝国崩壊とひとの再移動-引揚げ、送還、そして残留』蘭信三編(勉誠出版)

とても詳細な書評。一読をオススメします。

コメント

コメントの投稿

コメント(必須)