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【新刊】『無限とはなにか?―カントールの集合論からモスクワ数学派の神秘主義に至る人間ドラマ』一灯社

一灯社(http://www.ittosha.co.jp/)は、9月に無限とはなにか?―カントールの集合論からモスクワ数学派の神秘主義に至る人間ドラマを発売した。
 
「無限とは何か」という問題は、2500 年にわたり人類にとって深い謎だった。
19 世紀末にドイツの数学者カントールは,集合論によって無限に新たな解釈を与えたが、それと同時に様々な矛盾の存在が明らかになり、数学者達は厳しい状況に置かれたという。
無限についてフランスの数学者たちが合理的解釈を試みたのに対し、モスクワ数学派は「讃名派」の教えに関連する神秘的で直観に基づいた解釈を試み、独自の進展をとげた。
 
本書は、20 世紀初頭に無限と集合論に挑んだ数学者、特にロシアの数学者を中心に描くもの。
数学的対象に対する解釈をフランスの数学者と対比させることで、モスクワ数学派の無限や連続性、集合に対する解釈の独自性が明確になっている。
著者らは、あまり知られていない20 世紀前半におけるモスクワの数学者達の活躍や苦悩、生涯を、共産主義による制圧といった当時の時代背景や思想との関わりを含めて詳述。
数学だけでなく、思想や歴史に興味のある方も読める1冊。
 
無限とは何か 書影
 
目次
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謝辞
序章
第一章 修道院襲撃事件
第二章 数学の危機
第三章 フランスのトリオ ――ボレル、ルベーグ、ベール
フランスにおけるカントール理論への反応
青い空に浮かんだ暗雲 一九〇〇~一九〇四
一九〇四年、ハイデルベルグ会議 ――論争の始まり
第四章 ロシアのトリオ  ――エゴロフ、ルジン、フロレンスキー
第五章 ロシアにおける数学と神秘主義
第六章 伝説的なルシタニア

「A」のミステリー:記述集合論の誕生
ルシタニアがロシアの数学界で大きな存在感を示す
第七章 ロシアのトリオの運命
第八章 ルシタニアのその後
第九章 数学における人間 過去、そして現在

命名、および讃名派と数学
この物語の人間的な側面
科学と宗教
次に来るものは何か?
補遺 ルジンの個人的な文書
訳者あとがき
著者紹介
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