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【新刊】『ヴァレリー集成Ⅲ 〈詩学〉の探究』筑摩書房

筑摩書房(http://www.chikumashobo.co.jp/)は、8月にヴァレリー集成Ⅲ 〈詩学〉の探究を発売した。
 
20世紀最大の知性とも称される批評家・詩人ヴァレリー。
その軌跡を全て新訳で集成するシリーズの第三巻。
月報として竹内信夫「マラルメを語るヴァレリー」、松浦寿輝「波打ち際と暴力」を付す。
 
ヴァレリー集成III 書影
 
目次
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第I部 詩学講義
コレージュ・ド・フランスにおける詩学教授
 
詩学講義第一講
詩学講義第二講ー第十八講
我が《詩学》
『占領下の教授ポール・ヴァレリー』
講義計画・要旨
「詩学」(『カイエ』より)
 
第II部 詩論
〔出発〕
文学の技術について
 
〔象徴主義をめぐって〕
『女神を識る』序文
ボードレールの位置
マラルメについての手紙
象徴主義の存在
 
〔制作学と美感学〕
美的無限
芸術の一般概念
詩についてのいくつかの問い
美学についての講演
詩の必要
詩と抽象的思考
 
〔自作を語る〕
ある詩篇の思い出 断章
大公と「若きパルク」
『魅惑』の注解
「海辺の墓地」について
 
解説
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★「本が好き!」編集部ナガタのコメント★
第一巻 テスト氏と〈物語〉、「第二巻 〈夢〉の幾何学に続く第三巻。
「第四巻 精神の〈哲学〉」のあとは、「第五巻 〈芸術〉の肖像」「第六巻 〈友愛〉と対話」と続きます。
これも学生のときによみたかったなあという本。
詩学というのは、古代ギリシャ時代から論じられている文学理論であり、思想と一体になった芸術論・人生論、つまり「人は何を作り、どのように生きるべきか」という根本的な問題に関わる非常に重要なもの。
ヴァレリーという、単に一世を風靡しただけでなく、後世に絶大な影響を与え続けている思想家にとっての「詩学」がどのようなものであったのか、それをまとめて読むことができるのは至福と言わざるを得ません。
現代の様々な芸術について、ヴァレリーに立ち返って、ヴァレリーとともに考えることで、得られるものはとても大きいと思います。
 
また月報の竹内信夫「マラルメを語るヴァレリー」も短いながらとても美しいエピソード。
極めて難解でありながら19世紀最大の詩人の一人に数えられるマラルメとヴァレリーの最後の出会いを、ヴァレリーが回想した文章の中の、そのうちのたった一文に込められた、ほとんど神秘的な情感が指摘されています。
 
【関連リンク】
『詩という仕事について』岩波書店 – 本が好き! Book ニュース
『美学 第238号』美術出版社 – 本が好き! Book ニュース
『ニーチェ全詩集 新装版』人文書院 – 本が好き! Book ニュース
『北方文学 現代詩特集』玄文社 – 本が好き! Book ニュース
 
本が好き! 『ヴァレリー集成Ⅰ テスト氏と〈物語〉』
本が好き! 『ヴァレリー集成Ⅱ 〈夢〉の幾何学』
本が好き! 『未完のヴァレリー―草稿と解説』
本が好き! 『象徴主義―マラルメからシュールレアリスムまで』
本が好き! 『自死の日本史』

 
 
 
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【本が好き!編集部ナガタのプロフィール】
当「BOOKニュース」を担当している’79年生まれ男性。
アメリカ合衆国コネチカット州生まれ。
その後、札幌・千葉・マニラ・東京・京都を転々。現在は板橋区在住。
フリーター・契約社員・嘱託社員・正社員・無職・結婚・離婚など紆余曲折を経て現職。
百科事典と画集と虫と宇宙が友達です。
「BOOKニュース」では出版系のイベントからマニアックな新刊情報まで、本に関する情報を収集して紹介しています。
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