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【新刊】『ひきずる映画 ─ポスト・カタストロフ時代の想像力 (CineSophia)』フィルムアート社

フィルムアート社(http://www.filmart.co.jp/)は、8月22日にひきずる映画 ─ポスト・カタストロフ時代の想像力 (CineSophia)を発売した。
 
本書が第一弾となる「CineSophia」は、現代を取り巻く多様な問題系にまなざしを向け、「知識」ではなく、「知恵(Sophia)」として点在するものを繋げ、多様な映画の未来の可能性を 提案していくことを掲げたシリーズ。
本書は、「癒されない、考えざるをえない、忘れることができない、――だから、素晴らしい」という視点で、突出している作品をベテランから若手までピックアップして紹介する1冊。
映画のおそろしさ、すさまじさ、おぞましさ、おもしろさを今一度感じさせ、世界を新たな視線で見ることを促す。
 
ひきずる映画 書影
 
【目次】
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はじめに  村山匡一郎
 
1 リアルと世界
 ワン・ビン『無言歌(溝)』
 ガス・ヴァン・サント『エレファント』
 レオス・カラックス『メルド』 (『TOKYO!』第2部)
 ハーモニー・コリン『ミスター・ロンリー』
 ダーレン・アロノフスキー『レスラー』
 真利子哲也『イエローキッド』
 アトム・エゴヤン『アララトの聖母』
 ブリュノ・デュモン『フランドル』
 リュック=ピエール・ダルデンヌ、ジャン=ピエール・ダルデンヌ 『イゴールの約束』
 【古典】キム・ギヨン『下女』
 【古典】若松孝二『ゆけゆけ二度目の処女』
 【古典】ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー『ケレル』
 
2 想定外!
 園子温『冷たい熱帯魚』
 デヴィッド・クローネンバーグ 『ヒストリー・オブ・バイオレンス』
 ヴェルナー・ヘルツォーク 『バッド・ルーテナント』
 キム・ギドク『悪い男』
 クロード・シャブロル 『沈黙の女 ロウフィールド館の惨劇』
 ウェス・アンダーソン『ライフ・アクアティック』
 デヴィッド・リンチ『マルホランド・ドライブ』
 ウルリヒ・ザイドル『ドッグ・デイズ』
 【古典】神代辰巳 『青春の蹉跌』
 【古典】サミュエル・フラー『ショック集団』
 
○論考1 北小路隆志
 新たなる「身体の映画」の胎動 ──「身振り」の再発見に向けて
○論考2 三浦哲哉
 ミズシマとランボー ──映画の快感原則の彼岸
○論考3 石坂健治
 「森」と「犯罪」の東南アジア・ネオリアリズム
○論考4 杉原賢彦
 ナラティヴィを布置せよ 21世紀のゴダールのために
 
3 意味の意味、その先へ
 ミヒャエル・ハネケ『白いリボン』
 瀬々敬久『ヘヴンズ ストーリー』
 アピチャッポン・ウィーラセタクン 『ブンミおじさんの森』
 タル・ベーラ『倫敦から来た男』
 マノエル・デ・オリヴェイラ 『ブロンド少女は過激に美しく』
 ジェームズ・グレイ『裏切り者』
 黒沢清『叫』
 ホン・サンス『アバンチュールはパリで』
 ツァイ・ミンリャン『黒い眼のオペラ』
 フランソワ・オゾン『まぼろし』
 【古典】フリッツ・ラング『M』
 【古典】ロバート・アルトマン『ポパイ』
 
4 死線から、また始まる
 イエジー・スコリモフスキ 『エッセンシャル・キリング』
 クリント・イーストウッド『ヒア アフター』
 シルベスタ・スタローン 『ランボー 最後の戦場』
 マシュー・ヴォーン 『X-MEN: ファースト・ジェネレーション』
 ラース・フォン・トリアー『アンチクライスト』
 ヴィターリー・カネフスキー『ひとりで生きる』
 ペドロ・コスタ『コロッサル・ユース』
 アレクサンドル・ソクーロフ『チェチェンへ アレクサンドラの旅』
 【古典】ロベール・ブレッソン『ラルジャン』
 【古典】アンドレイ・タルコフスキー『サクリファイス』
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★「本が好き!」編集部ナガタのコメント★

珠玉の名作群を、「ひきずる」というちょっと異様な形容詞で表現してそこから分析・評論するというスタイルの本。
「痛々しいけど、そこがいい」という被虐趣味をくすぐるような映画論ではなく、どうしてその映画が心に突き刺さるのか、何が心に残ってしまうのか、を突き詰めていきます。
 
【関連リンク】
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四方田犬彦『ゴダールと女たち』 (講談社現代新書) – 本が好き! Book ニュース
 
本が好き! 『映画史を学ぶクリティカル・ワーズ』
本が好き! 『ゼロ年代プラスの映画』
本が好き! 『タッチで味わう映画の見方 (ムーヴィー・リテラシー)』
本が好き! 『ドキュメンタリーの海へ―記録映画作家・土本典昭との対話』
 
ひきずる映画ポスト・カタストロフ時代の想像力 (FILM ART | フィルムアート社)

一部図版や「はじめに」を読むことができます。

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