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【新刊】『マッチラベル パラダイム』木耳社-1,500点以上の図像を掲載、デザイン書・研究書としても興味深い1冊

木耳社(http://www.mokujisha.co.jp/)は、5月25日に『マッチラベル パラダイム』を発売する。

明治期に確立した、西洋に倣った画工の技、和洋混交のマッチラベル図案を、デザインのパターンごとに分けて収録。
マッチラベルの豊富な図柄が紹介されており、グラフィック図像とともに文化の一端も垣間みれる、デザイン書、研究書としても興味深い1冊。

本書には、日本屈指のマッチラベルコレクター、研究者である加藤豊氏の6万余種のコレクションの中から厳選された、膨大な数の国産マッチの意匠が1,540点、スウェーデン票が4点収録されている。
「巻末にはマッチに関わる出来事を充実した内容で記した年表が付いており、コレクターならずとも、歴史研究家、庶民文化研究家にも興味深い内容となっている(出版社サイトより)。

類似したデザインを並べることで、その時々の流行や、模倣の様子、記号化された組み合わせパターンなどを明快に理解できるよう、各種のパターンごとにマッチラベルを分類する独特の分類法を採用している。

マッチラベル パラダイム 書影

★「本が好き!」編集部ナガタのコメント★
マッチの箱のデザインて面白いなあと思っていたら、待ってましたと言わんばかりの、ドンピシャな新刊が。
木耳社のサイトの書籍紹介によると、明治初期に国産化されて以来、マッチは国内のみならず、中国、東南アジア、オーストラリア、アメリカなどの海外へも輸出され、外貨を稼ぐ花形産業となったそうです。
輸出先の嗜好を盛り込むことで「和洋混交」、「疑洋風」なデザインが発展していくことになったわけで、道理でただならぬ風情がマッチ箱のデザインから感じられるわけだ、と納得しました。
また戦後は、敗戦による生産低下に追い込まれたマッチ産業は、企業が宣伝のために無料配布する「広告マッチ」の販促強化に方向を転換し、デザインの方向性も変わっていきます。
書名にある「パラダイム」の語には、マッチのデザインの背後にあった世相の転換を明確に提示しているという自負が感じられます。
下記に紹介する「関連リンク」のイベント、是非、足を運んでみたいと思います。

【関連リンク】
木耳社、『マッチラベル パラダイム 燐票商標様式』著者・加藤 豊氏らによる展覧会を開催 – 本が好き! Book ニュース

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