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登録年月「11月2011」で絞り込み表示

【新刊】『世界の魚をおいしく食べる スーパーに並ぶ輸入魚たちを徹底料理』

実は魚料理が苦手です。骨や皮を除けて食べるのが面倒だったり、生臭かったりするのがどうしても。
でも、食べやすく調理された魚料理なら話は別(食べ慣れないせいで食後に具合が悪くなったりもしますが)。
太古より命の源泉であった「海」の幸である魚介類に蓄えられた底知れない滋味を味わいたいという欲望は確実に僕のなかに渦巻いています。
 
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40万円の靴が欲しくなる。「本が好き!」ランキング(11/15~11/21)

新しい靴、欲しいんですがどう選んだものかわからないんですよ。親しい友人に靴職人がいたらなあと思うのですが。
 
前週の「本が好き!」に人気書評ランキングを集計したところ、偶然にも第1位がノッポのギタリストさんによるシューメーカーの靴音。「高級靴の製作現場を舞台に、ロンドンと日本、遠く離れた地にいる靴職人同士の行き詰まる攻防を描いた意欲作である。靴に興味がなくても、面白く読める。」ということなので、普段は靴のことなど考えない僕でも楽しめそうです。
他にも多数書評があがっているので、他の人の書評もご覧ください。
しかしなんで靴ってあんなに高いんでしょうね……。
 
第2位は「80歳過ぎても現役のAV男優。元大学教授の女装家。そんな元気なじいさんたちがいっぱい出てくる本」と紹介されているはにぃさんによる珍日本超老伝の書評。 (続きを読む…)

幻の貨幣!約450点をオールカラー原寸で。『旧満洲国貨幣図鑑』

松寶庵の屋号を持ち菅谷金銀堂を経営する貨幣収集・研究家であり、 60 年近くにも及ぶ骨董品収集・研究活動で知られる著者・菅谷信氏による旧満洲国貨幣図鑑: 附 東北三省の貨幣および珍銭珍貨が発売される。
 
日本貨幣協会理事で、中国の浙江省博物館の学術顧問をつとめる菅谷氏は、とりわけ旧満洲国とその関連貨幣と証券類の多種にわたる収集・研究に定評があり、本書では満洲中央銀行発行の貨幣中心に、通貨統合以前の貨幣、加刷券、見本券、銅板、石版、証券類など貴重な資料・珍品など約450点をオールカラー、原寸(一部縮小)で一挙掲載している。
歴史解説各種法令ほか関連資料付きで、金融史・歴史文化・デザイン芸術の研究にも資する一級の資料。
 
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女性や奉公人の食糧として差別されていた?:『雑穀の社会史』

歴史ものの小説やマンガを読むと、稗(ヒエ)や粟(アワ)といった雑穀が主食の一部として登場します。
そこでは、白米と雑穀を比べると断然白米のほうがありがたかったという表現がされていることが多く、目新しさから白米よりも雑穀のほうがなんとなくありがたいように感じている僕としては、いつもそこらへんが不思議でした。
 
「日本人の生活や信仰は、稲だけでなく稗(ひえ)・粟(あわ)などの雑穀を含めた多様な価値意識のもとに発展してきた」と語る本書雑穀の社会史では、雑穀が女性や奉公人の食糧として差別される一方で、聖なるものとして神への供物ともなっていた事例を広い地域にわたって考察、また『古事記』などの神話を中心に雑穀がどのように扱われたかを提示し、さまざまな視点から雑穀文化を位置づけ、その意味を問うもの。
 
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どうしてこうなった。『英国庭園を読む: 庭をめぐる文学と文化史』

「アヴァンギャルド」という言葉が「前衛」という二字熟語に翻訳されることはよく知られています。でも、驚くことに、これが軍隊の「前衛部隊」「後衛部隊」という呼称に由来していること、そして前衛文学や前衛芸術と言う場合に、それが文学や芸術での、特に保守的な体制を打倒するための社会主義革命闘争における前衛部隊を指すということを知らない人がとても多い。「ヴァ」とか「ギャ」とか「ルド」とか厨二病っぽい音が入っているので、雰囲気で使ってしまっているのだと思うのですが、ここには気楽に使うにはあまりにも血腥い響きが潜んでいることを、いつもつい思い出してしまう僕でした。
 
それはさておき、このアヴァンギャルドを捩って「アヴァン・ガーデニング」という活動をしている人達がいます。前衛文学・前衛芸術ならぬ「前衛園芸」です。社会主義革命運動の現代的なスタイルのひとつに不法占拠という手法があるのですが、その占拠した土地で園芸を行うという運動です。土地所有という保守的な既得権益に対して、身一つで占拠を行い、そこで独自の「地産地消」や園芸的な表現活動を行おうというこの運動の背景には、感性的・倫理的なものとして園芸を捉えようという発想があります。
 
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国内最大の宝石卸商。【新刊】『ナガホリ 宝飾文化の半世紀』

「まるで○○の宝石箱やー!」などで知られるように、また褐色の宝石とか海の宝石という表現があるように、貴重なもの・美しいものを喩えて「宝石」と呼ぶことがあります。それ自体の有用性はさておき、ある意味では石ころに過ぎないのに、その希少性や美しさから重宝される宝石。
 
日本最大の宝石卸商「ナガホリ」の創業50周年を記念して書かれたナガホリ 宝飾文化の半世紀は、その長い歴史を日本の政治・経済・文化の変遷の中でひもとく1冊。
 
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五百年間の日記愛。【新刊】『日記で読む日本中世史』

日本人がみんな日記を愛しているのだとすれば、さほど日記を愛していない僕は日本人じゃない、いわゆる非国民だということになります。
それはさておき、twitterやらブログやらの使用人口が日本語圏が突出して多いというデータは、(それがいかに恣意的なものだったとしても)一定の信憑性をもつのではないかとも思っていたりして、その理由がなんなのかということにはけっこう興味があります。
 
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38種類の言語をまとめて聞けるサイト

北欧の言語は聞いてみるとだいたい似ている。ただしフィンランドの言葉はちょっと違う。フィンランドの言葉はハンガリー語に似ている。というようなことを言われたとして、自分の耳で確かめたいと思いませんか。
 
10月にオープンした語学系音声ファイルを無料でダウンロードできるサイト世界のことばライブラリーでは先日、登録された書籍が70冊を超え、ダウンロードできる言語も、国内では貴重なラテン語の音声を含む38種類に到達しました。
 
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巨匠の代表作、遂に完全版刊行 【新刊】『MONSTER』飛鳥新社

海外マンガの刊行に力を入れている飛鳥新社から、またヤバいタイトルのリリース情報がはいりました。本当はもっと前から知ってたのですが、書影がネットに挙がるのを待っていたんです。
なんとエンキ・ビラルのMONSTER モンスター[完全版]が11月下旬に刊行予定とのこと。
 
MONSTER モンスター[完全版]  書影
 
複雑な政治的背景の生い立ちを持つエンキ・ビラルは、映画『バンカーパレス・ホテル』の監督としても知られる才人。フランス語圏のマンガ「バンド・デシネ」の愛好家なら知らない人はいないビッグネームであるエンキ・ビラル氏のライフワークとも言える作品が本作。大友克洋AKIRAなどに代表される退廃的な未来イメージのオリジネイターの真髄を目の当たりにできる機会がとうとう訪れるわけです。刊行が待ち遠しい。
エヴァンゲリオンのキャラクターデザインを手掛けた貞本義行氏や、『メタルギアソリッド』シリーズのアートディレクター新川洋司氏が絶大な影響を公言していることから伝説化されつつあるエンキ・ビラルですが、21世紀の現実と、彼が描き続けてきた未来像とのギャップや予言的な描写の的中率を吟味してみるのも一興だと思います。
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【新刊】『逃げる公家、媚びる公家―戦国時代の貧しい貴族たち』柏書房

戦国時代の公家さんがちょっと好きだったりします。時代の片隅に追いやられながら、張りぼての「宮廷」の側近であることを誇り、戦乱の中を生き抜こうとする姿が、滑稽であり同時に武将や庶民には無い生々しさを持っているように思われるからです。
 
そんな切ない戦国時代の公家たちのエピソードを紹介するのが11月に柏書房から刊行された逃げる公家、媚びる公家―戦国時代の貧しい貴族たち。なんという情けない、涙を誘うタイトルなんでしょうか。胸がきゅんきゅんします。「歴史小説の題材にすらならない武家政権下の公家に焦点をあてた、裏戦国物語」(出版社サイトより)。
 
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