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「シュール」にトコトン迫る。岩波書店『思想』シュルレアリスム特集

岩波書店が刊行している月刊「思想」が「シュルレアリスムの思想」というタイトルで特集を組んだ。日本におけるシュルレアリスム研究の第一人者である鈴木雅雄、シュルレアリスム運動の中心人物ブルトンの研究者である中田健太郎、そして画期的な入門書といえる零度のシュルレアリスムの著者である齊藤哲也の3人をフィーチャーし、その他にもシュルレアリスム(人文書院)の著者ジャクリーヌ・シェニウー=ジャンドロンら、豪華な執筆陣で送る。シュルレアリスムに関心のある読者ならば、きっとお腹いっぱいになることまちがいなしの1冊だ。
 
よくわからないもの、突飛なものを指してよく使われる「シュールだ」という表現のもとになった、20世紀に端を発する現代美術・文学の潮流であるシュルレアリスム運動。いわゆる絵画から彫刻、写真や映画、文学に至る幅広い領域で、またフランスから南北米、もちろん日本を含む世界的な影響範囲を持つ、一大流行ともなったシュルレアリスムが、「果たして何だったのか」という議論は、その誕生以来半世紀を経てもなお続けられている。本号は、その議論の最新の成果と、最新の問題を切り取って紹介してくれる。
 
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技巧と精緻を極めたマンガ表現に酔え。大友克洋も絶賛『闇の国々Ⅱ』

一部のマンガファンたちのあいだで沸き立っていた熱烈な待望にこたえて、とうとう『闇の国々』シリーズ第二弾が刊行された。『闇の国々』は、フランソワ・スクイテンが描く架空の世界の物語。彼は、先日逝去して大きな話題となったメビウスや、映画監督として独自の世界を表現する事で知られるエンキ・ビラルと並び称されるビッグネームである。スクイテンの作品は、極めて高い技巧を凝らした作品でありながら、内容の複雑さのせいか、今までほとんど翻訳されてこなかった。それが昨年末に『闇の国々』というタイトルの1冊に、このシリーズの傑作3篇を集めたものが邦訳され、日本語の読者にも驚嘆を持って迎えられた。邦訳第一弾の刊行時には、翻訳者のひとりである原正人氏も「続刊が出るかどうかはまったくわからない」と語っていたが、それがこうして刊行されるにいたったというわけだ。
 
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国書刊行会40周年フェア!100冊超えリスト

東京堂書店・神田神保町店で開催中の国書刊行会40周年フェアに行ってきました!
 
数えてみたら100冊以上あったので、気合入れてリスト化してみました。
書影を眺めるだけでも楽しいですね。(なお、当情報は2012/10/25の14時頃のものです。) (続きを読む…)

特集は「レコード*録音*記録」あのハードコア音楽言論誌の最新号

知る人ぞ知る、ハードコアな音楽言論誌『アルテス』の待望の第3号が店頭に並んでいる。
 
今回も「レコード*録音*記録」、という普通の音楽誌だったらまず着目しない、というよりも、普通の読者ならパッと見たところでほとんど意味の分からないテーマを大特集に掲げている。
 
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彼女の涙を僕が飲む。人を好きになることの魅力に迫る傑作長編マンガ

アニメ化もされた謎の彼女Xで知られる植芝理一の、伝説的なデビュー長編作ディスコミュニケーションが新装版で毎月刊行されることが決定した。各刊の附録は、初回限定カラーピンナップや、連載時の作者近況コメント全掲載、作者の書き下ろしコラム。
 
『ディスコミュニケーション』は、オカルトに精通した変人「松笛」と、彼の恋人「戸川」という、2人の高校生を主人公にした物語。常軌を逸した描き込みと、そこに散りばめられた古今東西のマニアックな事物、更に「人が人を好きになり、近づいていくこと」の謎と魅力を描き出した傑作である。
 
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超絶な暴力と破壊を美麗絢爛フルカラーで魅せるバンドデシネの怪作

なんでこんなに最近のフランスのコミック(バンド・デシネ、BD)の邦訳が盛んなのか。その謎はまだ解けないのだけれど、今回もまたかなりマニアックな作品が邦訳された。
 
カルト作家として名高い、アレハンドロ・ホドロフスキー原作メタ・バロンの一族。下に掲載する書影をまずは見て貰いたい。わけがわからないと思うが、とにかくカッコいいのはわかってもらえるだろう。ちなみに、この作品は表紙だけではなく中のページも、この美麗な筆致でフルカラーの世界が繰り広げられている。作画はフアン・ヒメネス。

 

  

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各界の著名人が集うファイブスター物語の公式ファンブックが面白い!

『ファイブスター物語』といえば、壮大なファンタジー作品。各界に根強いファンを持ち、昨年twitterで投票を呼びかけて行った「日本語を使う人が選ぶSFとファンタジー」のランキングでも堂々の4位にランクイン。作者の永野護が脚本・監督する映画『花の詩女 ゴティックメード』の公開が間近なこともあり、今回「公式ファンブック」として刊行されたのがファイブスター物語 トレーサー Ex.1(以下:『トレーサー』)だ。
 
『ファイブスター物語』をめぐって、『月姫』『空の境界』『Fate/Zero』などで知られるクリエイター集団TYPE-MOONの武内崇と奈須きのこの対談や、やはりクリエイター集団のsupercellのredjuiceと宇佐義大の対談が繰り広げられる。このほか、DIR EN GREYのベーシストToshiyaや、クラムボンのミト、ラーメンズの片桐仁、漫画家の高河ゆん、美術家のパルコキノシタなどへのインタビューも収められている。
 
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